左官の歴史

 人類が文明生活を始めた時から左官の仕事が始まっている。ポンペイやピラミッドなど多くの遺跡が土や石によって、数百年の歴史を刻んでいることで証明される。 又、近年でも社寺仏閣や城郭の土壁や白壁が幾多の地震や風雪を超えてきているのを皆さんの目で確認されています。
 火山活動や地殻変動で地球の歴史と共に生まれた自然の土や石を使い、人類を風雨から守ってきた先人たちの知恵に感動です。 現在、地球の温暖化が問題となっていますが、自然に回帰する以外救う道はないでしょう。
 現代の化学物質による汚染から生活が怯えさせられているシックハウス症候群煙害による死亡事故は、これらの自然の摂理に反してきたものと考えれば納得です。 左官は、この精神で社会に環境と健康に提案して来ました。我々の組合活動は、100年の歴史を刻んでいます。

左官の仕事

 高温多湿の日本の気候風土に、左官の壁が適している事は昔から建築法の常識となっている。特に、京都の町屋は夏を涼しく過ごす「消夏法」を取り入れた独特の建築である。 又、京都は重要文化財が多くこれらの維持修復にも左官の使命がある。これらの文化財を生んだ要因は、第一に京都盆地が自然災害に強い土地柄であった事がある。 これに加え、日本の建物を構成する「火・土・紙」の素材に恵まれた土地であった事がある。当然としてこれらの素材を使う「技術」も発達した。左官の技術は、京都が発祥の地である。
 現代は、簡便な建築が普通となり乾式工法による住宅が蔓延し、化学物質汚染による被害が社会問題となりました。この間左官による壁(湿式工法)が衰微した時期がありましたが、 環境問題から「健康壁」を求める機運が盛り上がり左官の壁が復活して来きました。

阪神大震災による風説で土壁に被害・・・

 同災害を伝えるTVで木造住宅や土壁の崩れる状況が流され、如何に地震に弱い様に報道された感がありました。後になって誤った報道である事が立証されたのですが、関係業者にとって不幸な出来事でした。
 木造や、土壁が地震にも強い事は、京都大学鈴木教室による防災科学技術研究所(兵庫県三木市)の超大型震動台による実験がTVで報道され実証されました。又、土壁の耐火性は、 関西木造住文化研究会(京都)によって早稲田大学長谷見教室による実験により建築基準法を改正する成果が出ている。